日頃、外壁や屋根の状態をチェックされる方は多いのではないかと思いますが、雨樋のチェックもされていますか?
注目されることの少ない「雨樋」
「雨樋が壊れても大したことないでしょ?」なんて、軽視されやすい「雨樋」
雨樋は注目されることが少なくてもお住まいにとって、とても重要な役割を担っていることをご存知でしょうか?
今回は日本の一般住宅のほとんどに設置されている「雨樋(あまどい)」の役割についてご紹介します。
雨樋の構造
① 軒樋
軒先に取り付けられる「軒樋(のきどい)」は、屋根の雨水をはじめに受ける部分です。建物の横方向に沿って付けられます。
② 集水器(集水桝)
軒樋に流れる雨水を竪樋へと流す連結部です。
③ 竪樋(縦樋)
集水器で集められた雨水は、垂直に取り付けられる竪樋へと流れ、地面方向へと向かって排水されます。
④エルボ
樋の角度を変えるために使われるL字型の部品です。
⑤樋受け金具
樋を受けるための金物のことを言います。固定するために垂木や鼻隠しに打ち付けます。
雨樋の役割
雨樋の役割としては、雨が降った際に屋根で受け止めた雨水を一か所に集めて、適切に排水することです。逆に雨樋が無いと、屋根から流れてきた雨水が地面に直接落ちて基礎を傷めてしまったり、雨水が長時間にわたり軒天井や外壁を伝って流れ落ちるので、外壁を汚してしまったり、腐食などの劣化を早めてしまう原因にも繋がります。
雨樋が機能しなくなる原因と対処法
雨樋は基本的に屋外に設置されています。晴れの日も風の日も、雨の日も雪の日も24時間年中無休でお家を守っています。しかし、雨樋が設置されていても適切に排水処理がされていなければ、それは雨樋が付いていないのと同じで、意味がありません。
では、雨樋がどのようなことで機能しなくなるのか?その原因を解説していきます。
汚れによる詰まり
屋外に設置されている雨樋には、砂、土、落ち葉、虫の死骸、鳥のフンなど、色んなものが風によって飛ばされ、溜まってしまいます。そのまま放置していると、溜まったゴミが雨水の通り道を塞ぎ、雨樋に詰まりが発生してしまいます。雨樋に溜まった砂、土、落ち葉に植物の種が混じると、植物が成長し、詰まり・変形の原因になることもあります。
有効な対処法は「雨樋の掃除」です。
大雨の後・風が強かった日の後などに雨樋にゴミが溜まっていないかチェックして、掃除しましょう。掃除の時にハシゴを掛けた時に雨樋をゆがませて、破損させてしまうリスク、また、ハシゴから落ちて怪我をするリスクもあるので、心配な方は業者さんにお願いするといいでしょう。
自然災害
雨樋は決して台風や雪などの災害には強くありません。台風によって雨樋が変形したり折れてしまったり、物が飛来して雨樋が割れてしまうケースもあります。雪でも、屋根に積もった雪が流れて雨樋に引っかかることがあります。引っかかった雪は非常に重く、時間をかけて溶けていくため、歪みを起こしてしまいます。その他にも雹によって穴があいたりと、災害によって雨樋が機能しないことがあります。
こうした自然災害での破損は「火災保険」に加入していると保険の対象になることが多いので専門業者に相談することをオススメします。
傾斜の異常
軒樋(のきどい)は通常、集水器へ雨水が流れるように、少し傾いている状態で設置されています。しかし、軒樋を支える金具の歪みや破損が原因で、適切な傾斜を保てなくなることがあり、屋根からの雨水を受け止めることが出来ても、集水器に雨水を流すことが出来なくなり、雨樋から雨水があふれてしまうことがあります。雨樋や金具に歪みや破損がみられたら、専門業者にチェックしてもらいましょう。部分的な補修や交換で済むケースがあります。
経年劣化
雨樋の耐用年数は基本的には、15~20年程度と言われています。
耐用年数を迎えている雨樋は、補修や部分交換の際に破損してしまうケースがみられます。そのため、耐用年数を超えている雨樋に関しては、全交換することをオススメします。
まとめ
雨樋は、ただ水を伝わせてるだけの何か屋根や壁についてるだけのもの。と、軽視されがちですが、実は影の立役者なのです。
軒樋の詰まりや破損については、高所でなかなか気付くことが出来ませんので、定期的な点検をするようにしましょう。
また、雨樋取替は高所作業で足場を仮設する必要があります。屋根や外壁塗装などの足場が必要なメンテナンスとタイミングを合わせることで予算を抑えることができます。
私たち塗彩工房は雨樋の無料点検を実施しております。
雨樋に限らず、屋根の上や高所で気になることがありましたらお気軽にご相談ください。