実は重要な軒天塗装!劣化のサインを徹底解説
2024.09.12 (木)更新
お住まいの屋根や外壁、コーキングなどちょっと注意を向けると劣化に気づきやすい箇所がありますが、わかりにくい箇所も多数あります。
今回は、「軒天(のきてん)」という付帯部分について、劣化した場合どのような状態が生じるのか、そして塗装方法ついても詳しく説明します。
軒天の塗装のタイミングといってもどのような症状が現れた場合に必要であるのか分かりにくいものです。
適切な時期に塗装しないまま放置してしまうと外観が悪くなることはもちろん、雨漏りなど建物に重大な影響が出てしまいます。
■ 軒天とは
『軒天』とは、外壁から飛び出している屋根の裏側部分で、外壁の下から見上げて見える部分のことを指しています。屋根がフラットになっている建物に軒天はありません。
軒裏(のきうら)や軒天井(のきてんじょう)などと呼ばれることもあります。
■ 軒天の役割
1. 雨水の吹き込みや紫外線から建物を守り、外壁の劣化を防ぐ
外壁から屋根が出っ張っていますので、降り注ぐ雨や紫外線から外壁材を守ることができます。
2. 構造部分を隠して見た目をきれいにする
意匠性を高めることやデザイン性の高い塗装によってこだわりの外観イメージを創り出しているケースもあります。
3. 火災による延焼防止
戸建て住宅において軒天には、燃えにくい不燃材を活用して、火災による被害拡大を食い止めているのです。
4. 屋根裏の換気、結露防止
屋根裏に溜まった湿気をうまく排出させる役割があります。
■ 軒天塗装の目安となる劣化のサイン
上記でもお伝えしましたが、軒天は直接的に雨は当たりませんが湿気の溜まりやすい箇所であり、状態を維持しておかないと役割を果たすことができなくなります。
劣化による軒天の塗装が必要とされるサインは主に次の4つです。
1. 塗膜が剥がれている
軒天に塗装している塗膜がどんどん劣化が進んでくると、剥がれや浮きといった症状が見られるようになります。
見た目にもはっきりと劣化が分かる状態で再塗装が必要な時期です。
塗装が剥がれた状態をそのままにしておくと、軒天の素材自体が傷んでしまいます。
軒天本体の劣化が進んでしまうと塗装だけでなく張り替え工事や補修なども必要になってしまうため、できるだけ早く軒天塗装を行いましょう。
2. カビやコケが発生している
軒天にカビやコケが発生している場合も早期の再塗装が必要です。
劣化の症状が軽度の場合は表面のカビやコケを削り落として塗装をするだけで済みますが、重度の場合は軒天材の交換が必要になります。軒裏は湿気がたまりやすい場所ではありますが、軒天にカビやコケが発生した場合は通気の確保が十分でないケースもあるため、合わせて業者に点検してもらいましょう。
3. シミができている
軒天にシミができている場合は、既にすが漏りや雨漏りが発生してしまっているケースがほとんどです。
屋根の内側の腐食が進んでしまう前に、早急に専門家に見てもらう必要があります。
シミができた軒天を剥がして内部を点検して、新たに軒天材を施工して塗装工事を行います。屋根の内部の状況によっては大規模な補修工事が必要になる場合もありますので、軒天のメンテナンスは定期的に行いましょう。
4. 色褪せやチョーキングが見られる
軒天の塗装に色褪せやチョーキングが見られる場合は再塗装を検討しましょう。
直射日光の当たらない軒天が、照り返しによって色褪せしている状態は劣化の兆候です。
また、表面が粉っぽくなるチョーキング現象が見られる場合も塗膜が劣化しています。
どちらも直ちに問題が発生するほどの劣化ではありませんが、軒天本体の耐久性を維持するためにも早めの軒天塗装を検討されることをおすすめします。
■ 軒天の塗装方法
軒天を塗装にて修復する場合は、軒天材の種類や劣化状況により塗装回数や工程が異なります。
最初に下地処理を行います。下地処理は、これまでの塗膜やカビなどの汚れを取り除く作業です。また釘などの鉄が使われている部分が多くある場合は、錆止めを塗ることで劣化を抑えることができます。地味な作業ですが下地処理や錆止め塗布は塗装の仕上がりを決める重要な工程です。
下地処理のあとに軒天の状況にあわせて2~3回塗装を行います。
■ 軒天の耐用年数は?
一般的な軒天塗装の耐用年数は、約10年です。
10年を目安に、定期的にメンテナンスすると良いでしょう。
ただし、10年はあくまでも目安です。
軒天の材料や気候などの環境によって劣化具合は異なります。
定期的に劣化症状がないかをチェックして、必要に応じてメンテナンスしていきましょう。
■ まとめ
軒天は住宅を守る重要な役割を果たす存在です。安全かつ快適に住宅に住み続けるためには、軒天を定期的にメンテナンスしていくことが欠かせません。軒天のメンテナンスは塗装が一般的です。
10年を目安にしながら、定期的に劣化症状がないかをチェックして軒天塗装のタイミングを見極めていきましょう。
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